十の花   2013年11月10日

photograph by izumi shimada

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襲花

濃き蘇芳から紫匂、淡紫、
淡いももいろへと連なる薄様。
にほんの色目は花の中にこそある。

10・2014年2月11日・襲花

【襲】シュウ(シフ) かさねる つぐ おそう きる
声符は龍。金文の字形は衣上の左右に龍を加えており、龍はこん竜の文様であろうと思われる。即位嗣襲のときに服するものであるらしい。儀礼用に上からこの衣を着用することから襲ねる意となった。襲用の意から、襲取、襲撃のように用いるが、本来は嗣襲継体の儀礼を意味する字である。1・かさねる、衣をかさねる。衣をかさねて着ることが、嗣襲の方法であった。2・つぐ、うける、うけつぐ、およぶ。3・おそう、はいる、一体となる、とる。4・きる、衣をきる。5・死者にきせる衣、おおう、おさまる、おさめる。6・習と通じ、かさねる、ならう。(白川静『字通』より一部抜粋)