千夜千食

第139夜   2014年11月吉日

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ミレービスケット

やめられない、止まらないのはえびせんだけじゃなかった。
昔懐かしい、悪魔の味というか、何というか・・・
これはあきまへんわ。いや、ほんま、あきまへん。

 いわゆるスナック菓子と呼ばれる袋物はほとんど食べない。たまに、コンビニなどでかっぱえびせんを見つけ、懐かしくなって買うくらいである。

 ところがである。

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 ある日妹が高知で見つけたとお土産に持たせてくれたのが、このミレービスケットである。「やめられんようになる美味しさやから」のひと言が気になり、家に戻って早速試してみた。一袋がまたたくまになくなってしまった・・・。

 十円玉を少し大きくしたくらいのミニビスケットである。まわりには、海水天日塩がまぶされており、軽い甘みと塩味がうまい具合にミックスされている。そして、驚いたのはその食感である。サクサク、サクサク、サクサク。どこまでも続くサクサクの中に、昔懐かしい油のフレーバーをほのかに感じる味。何だろう、この懐かしさ・・・

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 パッケージには、「まじめなおかし」とある。「おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんも食べたミレーはおいしいまじめなおかしです」と大まじめに書いてある。製造者の欄には野村煎豆加工店とある。

 煎豆!そうか、この味はあの揚げた豆菓子の味なのである。

 さっそく、ホームページを覗いてみる。あった、あった、豆菓子を揚げるようにミレービスケットを油で揚げている写真が。この美味しさの秘密は、豆菓子を揚げている油なのである。豆のエキスが油ににじみでて、味に深みが生まれているのだそうである。なるほど〜

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 それにしても、これ、やめられないのである。一袋などあっという間である。妹がスタンダードなミレーと一緒に、「昼のミレービスケット(生生姜)」と「真夜中のミレービスケット(にんにく味)」もくれたので、そちらも試してみたが、なかなかの味である。とくに真夜中の方は、かなりガツンと来る。はたまた、「健康ミレー」というのもあって、こちらは無塩タイプだが、塩をまぶしてなくても、ミレーらしさを保っているのは、やはり豆の油の力が強力であるからであろう。

 素朴な味わいと言えば、味わいではある。しかし、素朴さに安心していると、知らず知らずのうちに中毒になっているという恐ろしいお菓子である。油断していると骨抜きにされること間違いなしである。しかも、油で揚げているということは、カロリーはそれなりに高い。注意しなければいいけない悪魔の菓子である。