千夜千食

第169夜   2014年12月吉日

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パーティ@Park Hyatt NY

夜景を楽しみながらのシャンパンパーティ。
現地の友人たちの心づくしのご馳走をいただきながら
この一年をしみじみと振り返る。

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 ハイアットグループのゴールドパスポートという会員になっている。秋頃に、ポイント交換でNYにできたばかりのPark Hyattのウエストサイドスイートに泊まれるというオファーがあり、ポイントを使い果たせばちょうど二泊分の予約ができることに気づいた。もちろん、通常の二泊分の宿泊料はかかるが、その料金で普通なら絶対泊まれないPark Hyattのスイートに滞在できるなら、これは是が非でも体験しておきたい。

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 チェックイン当日、最初は低層階に案内された。スイートであるから部屋は素晴らしいのだが、隣のビルの部屋が見える。これじゃあせっかくのPark Hyatt、泊まる意味がない。高層階のリクエストもしている。拙い英語でなんとか高層階へ変えてもらい、そちらの準備が整い次第荷物を入れてもらうことにし、街へ出かけた。夕方、ホテルに戻り、部屋に案内され、ひとり歓声をあげる。ビルの谷間からセントラルパークが見える。寝室からは摩天楼が見渡せ、カーテンをあけたままにし電気を消せば夜はマンハッタンの夜景に包まれる。お風呂からの夜景も期待できそう。そうよ、これ、これ。求めていたのはこの景色。そしてはた、と気づく。今までは、ヒップなホテルを追い求めていたので、どうしてもSOHOとかNoMad、ロワーイーストサイドというロケーションが多かったが、NYにはこういった典型的なパークビューホテルというのもあるのだ。昼間はセントラルパークの景色を眺めながら、夜は摩天楼の夜景を楽しむ。こういうベタさを昔は嫌っていた。が、歳とってくるとオーセンティックなものも悪くはないという気になってくる。いや、むしろ、この歳だから泊まってみたい。王道スタイルを余裕で楽しむだけの年季は重ねてきている。摩天楼の帷に包まれて眠るなんて、マンハッタンでしか体験できない贅沢であろう。

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 NY最終日はいつも現地に住む友人たちと食事をするのだが、今回はこの素敵な部屋でシャンパンパーティをすることとなった。タマミちゃんは家の近所にあるというゼイバーズでおいしいスモークサーモンや生ハム、イクラなどをしこたま仕入れ、洗面所を使ってオードブルをじゃんじゃん作ってくれる。家から漆のうつわまで持ってきてくれたのでテーブルはかなり本格的である。フィッシュもシャンパンや美味しいパスタを調達してくれた。ホテルの部屋にそれなりにスペースがあれば、気兼ねなくくつろげるし、酔っぱらっても横にベッドがあるし、とにかくゆっくりできる。そして、窓から見える摩天楼の夜景がなによりゴージャスである。大人になると、こういう楽しみ方もあるのねとしみじみとする。

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 もともと仕事で知り合った彼女たちであるが、以来20年以上もこうして途切れず友情が続いている。年齢も趣味も嗜好もそれぞれ違うが、唯一共通しているのは仕事がライフスタイルの中にあたりまえのように組みこまれていて、好奇心や向上心を磨きながら経験を積み重ねて来た結果がそれぞれの個性を創っているという点だ。会うたびにいろんな刺激をもらうし、現地だからこそ聞ける情報も教えてもらう。彼女たちにも、私から刺激を受けることが少しでもあればいいなと思っている。

 今年も一年お疲れさまでした。来年も変わらずよろしく!!