十九の花   

photograph by izumi shimada

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幻花

夢うたかたの境い目には
あるかなきかの色が滲んでいる。
瞬きすれば消えてゆく幻影か。

19・2014年3月18日・幻花

【幻】ゲン まどわす まぼろし
予の倒文。相幻惑することをいう。金文の字形は意図の上端にほつれの見える形。もし予の倒文とすれば、予は杼の形。その倒文は、経緯が乱れ紛乱する意となる。それより、幻惑・変幻、また幻化・幻術の意となったのだろう。1・みだれる、まどわす、たぶらかす。2・かわる、真幻のほどが知られない、まぼろし。3・眩と通じ、まどう、てじな。(白川静『字通』より一部抜粋)