悩花
薄ももいろから濃き紅へ
染まり、染められ、匂い立つ。
悩ましいほどの色香に心乱れる。
【悩】ノウ(ナウ) なやむ
旧字は惱に作り、のうは腦の初文でその象形。[説文]に正字をのう(女へんの腦)に作り、「恨痛する所有るなり」とする。また「今汝南の人、恨む所有るをのう(女へんの腦)と曰ふ」と方言を以て解している。婦人に懊悩のことが多いので、のう(女へんの腦)を正字とするのであろうが、惱の字を用いることが多い。1・なやむ、うらむ、わずらわしい。2・いかる、はらたつ。3・国語で、のう、やまい。(白川静『字通』より一部抜粋)