千夜千食

第68夜   2014年4月吉日

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イカリスーパーの「鮭鮨」

ちょくちょく会社ランチ用に買って行く
いかりスーパーオリジナルの鮭尽くしや鮭の親子鮨。
このイクラまみれ・・・卵好きにはたまりません。

 JR大阪駅構内にあるいかりは、会社へ向かう前についふらふらっと立ち寄ってしまう魔窟のようなスーパーである。通勤客をターゲットにしているので、お惣菜や弁当がとても充実しているし、悔しいけれど地元のいかりよりずっと大きいので新商品チェックにも欠かせない。ここである日、鮭鮨に出会ったのである。

 流通の悪かった子供の頃のうどん県では、鮭といえばお歳暮にいただく塩鮭くらいしかなかったし、普段に食べる鮭もあるにはあったがとても塩辛く、もっぱらお茶漬け用だった。筋子(すずこと呼んでいた)は好物だったけどこちらもかなり塩辛く、スモークサーモンは当時は高級品でそんなに頻繁には食べさせてもらえなかった。ほんとうに美味しいイクラを食べたのは、ずっと後である。だから、大人になって北海道などへ行くとイクラ丼に夢中になったものだし、お取り寄せして大量のイクラをひとり占め丼にするなんてこともそうとうやってきた。その鮭が、イクラが、今や生状態になって、しかも鮨ネタになって、スーパーで売られているのである。

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 最初夢中になったのは、鮭の親子鮨である。酢飯に錦糸卵、きざみのりを乗せたものを台にし脂がたっぷり乗った鮭の切り身を惜しげも無く広げ、その上にイクラがこれまた大漁に乗っている。どこから箸を入れればいいのか迷うほどのゴージャスさである。いっときハマって、週のうち2日くらいこれを食べていた時期もある。そしてある日、またまた見つけたのがサーモン尽くし鮨である。鮭の握り、切り身の巻きずし、その巻きずしの上にイクラを乗せた3種が交互にアソートされており、このこれでもか攻撃にもノックアウトされてしまった。ここで買う弁当は、たいていこの二種類のどちらかである。

 こんなに同じものばかり食べていて、大丈夫か?とも思うのだが、今や、鮭にはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれていることがわかっている。うん、オメガ3脂肪酸。いっときイワシや鯖など青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が話題になったが、それにさらにALA(a-リノレン酸)をプラスした三種の脂肪酸のことで、これが理想的に含まれているのが鮭なのである。アタマが良くなる。血液がサラサラになる。中性脂肪が減る。そう信じて、食べ続けている。

 何事もやり過ぎ、食べ過ぎが良くないってことはじゅうじゅう知っているのだが・・・。