四川の「翡翠麺」
夏限定のきれいな彩りの翡翠麺。
ここに尋常じゃない量の具と
ぴりっと辛いたれをたっぷりかけていただくのである。
またまた四川である。メニューをパラパラ見ていたら、夏限定というのを発見した。「四川特製胡麻風味 酢辛冷やしそば」とある。バンバンジー風味であるらしい。
トーゼン、注文せずにはいられない。
やがてうやうやしく運ばれて来たのはきれいなグリーンの翡翠麺。まわりにはこちらも鮮やかなイエローの錦糸卵、そしてもやし、しいたけ、焼豚がいずれも千切りになって麺を取り囲んでいる。し、しかも、別皿できゅうり、鶏肉、くらげ、トマトがついている。胡麻だれもたっぷりガラスのうつわに入って一緒に出される。
なんという具沢山。なんという椀飯振舞。なんという豪勢さ。
ふっふっふ。ひとりほくそ笑みながら、小皿から鶏肉、きゅうり、くらげ、トマトを取り、翡翠麺の上にのせてたれをかける。清楚な翡翠麺が、たちまち手だれの年増のように誘いかけてくる。ごくり。さっそくいただいてみれば、胡麻だれのコクが口いっぱいに広がり、少し遅れて辛みがやってくる。年増も年増、大年増、いやほとんど遣り手の手練のよう。もう夢中になって食べる。汗を流しながら食べる。いつまでも食べ続けていたい。終わらないでほしい。口の中が痺れてきたら、やさしい錦糸卵やみずいずしいきゅうりで一休み。そして再び胡麻だれをかけ、味の変化を楽しむ。痺れ地獄に入ってく。
これ、夏だけしか食べられないなんて・・・。通年ある裏メニューにならないかな・・・