近江町市場の「お昼ごはん」
ここでランチを食べるというのは
観光客としてはきわめて王道の過ごし方である。
こんな市場が街のど真ん中にある金沢がうらやましい。
ハイパー企業塾合宿の集合時間は昼過ぎ。ちょうどお昼を食べての参加ということだったので、前乗り組で誘い合わせランチを食べにいくこととなった。集合は、駅前の日航ホテル。近江町市場は歩いて5分ほどである。冬のオンシーズンの金沢に来て、サクッとランチというシチュエーションで近江町市場に行かないわけにはいかないだろう。行くのは観光客ばかりとも言われるが、よいではないか。駅から近い中心地にこんな魅惑的な市場があるのである。冬の海の幸がここにはてんこ盛りなのである。
近江町と書いて、地元では「おみちょ」と言うらしい。すでに元禄時代には今の原型ができ、文化年間には金沢の台所として賑わったという。その歴史は290年というから、江戸時代から金沢の胃袋を支えてきた堂々たる市場である。海鮮、海産はもちろん、鮨屋や丼屋、青果や加工品など約185店舗が軒を並べ、観光客でいつも賑わっている。
適当な店にふらっと入って、サクッと海鮮丼をいただいた。寒ブリ、甘エビ、雲丹、蟹・・・。ちゃんとまっとうに美味しい味である。白海老の天ぷらというのもみんなでシェアした。これはこれで、じゅうぶん北陸の海の幸を堪能したという気分にしてくれる。なので、岡島さんと後帰りでもう一泊した次の日もやってきた。この後は帰るだけなので、ちょっと腰を据え、食べたいものをじゃんじゃん注文する。
寒ブリのお造り。ノドグロのお造りに焼き物。そしてかぶら寿し。今回感動したベスト3を全部注文した。それらをまだ午前中から熱燗と一緒に食すシアワセといったら!たぶん目の前の市場で売っているものを無造作に捌いてシンプルに出しているだけだろうけど、新鮮このうえない。名だたる鮨や割烹店が仕入れているものとは質は違うであろうが、こういう市場でわしわし食べる魚も実に捨てがたいと思う。
食後に市場をうろうろした。丸々太った寒ブリが、一本20,000円で売られている。食後なのに、これを捌いて食べたらどんなに美味しかろうと思う。よっぽど担いで帰ろうか、いや、適当に捌いてもらい保冷ボックスに入れれば持って帰れるな、とけっこう真剣に悩んだ。天皇バーに持って行きマスターに刺身にしてもらい、ついでに飲み仲間がいればみんなで食べられる。カマは煮付けにして、刺身で食べきれないのは醤油につけて次の日に焼いて・・・いろいろ妄想はふくらんだが、天皇バーが休みということもあり、ひとりでは食べきれないと断念した。が、こうしてあらためて写真を見ると、この太り具合はたまりませんな。来年のお楽しみにとっとこうと思う。うん、絶対。