撮影ランチ「チオベン」
今日のお昼は「チオベン」だからと言うと
スタッフのやる気が違う気がする・・・笑。
女性スタッフに大人気のお弁当界のアイドル。
「ね、ね。タコメシって知ってる?」ある日、女性カメラマンが耳打ちする。「何、それ?知らん」と答えると、食いしん坊と自称するそのカメラマンが、「タコメシのお弁当、大好き」と何やら哀願するのである。さっそく調べてみると、それは女性編集者やスタッフのあいだで噂になっているお弁当であった。
正式には「チオベン」と言う。山本千織さんという女性が作っているので、千織(チオリ)+弁当で、「チオベン」という愛称になったらしい。ホームページを見ると、見るからにおいしそう。しかも、おかずのデコレーションが天才的。これはいい!早速、タレントさんの撮影用に、スペシャル弁当を注文してみた。
チオベンだ!もう、皆さんの喜ぶことと言ったら。
ここ何年か、何度かお願いしてつくってもらったチオベン。どうです。この素敵なデコレーション。あるタレントさんが、「こうやってひとつひとつ丁寧につくっていて、大変だけど、心がこもっているよね」としみじみおっしゃった。そうなのだ。このデコレーションを完成させるまでの、材料の調達と、下ごしらえと、調理の手間を考えると、いったいどれだけの時間がかかっているのだろうと思う。心のこもった素晴らしくアーティスティックな盛りつけ。おかずは、すべて皮まで残さずきれいに食べられるものばかり。ごはんはしこしこのタコが入ったおこわである。山椒の実がアクセント。必ず入っているのが、春巻き。毎回いろんな具に工夫を凝らしていて、飽きさせない。
あるとき、いちばん上の左側の写真のお弁当の中にちいさな渦巻いている貝のようなものが入っていて、これはなんだろうという話になった。誰もわからない。すると、いちばん若いカメラマンのアシスタントが「これ、チョロギです」と言うではないか。「え〜、チョロギって何〜」と大騒ぎになった。調べてみると、あった。チョロギ。シソ科の多年草の植物の球根で、祝い事とかの際に縁起物として食べるらしい。甘露子、草石蚕、長老木とか書かれることもあるそうだ。Facebookにあげると、友人からも「お節に使ったよ」とのメッセージ。アシスタントくんの株が上がったことは言うまでもない。
そんな知らなかった食材も含めて、毎回新鮮な驚きのあるチオベン。美味しい、ヘルシー、美しい。撮影現場で不動の人気ワンバーワン弁当である。
◎山本千織さんによる初のレシピ集。
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