オークションディナー@京都
京都でもNOMAをいただけるという噂。
え?そうなの?そうなんだったら
行かなくちゃ、というわけで行ってきた。
祇園の若旦那情報である。どうやら京都でもNOMAの宴なるものがあるらしいという情報。平日の夜だったので面白そうやんと参加することにした。
正式にはKYOTOGRAPHIEという写真を中心としたアートイベントの一環としてのオークションディナーである。メインは国際写真祭で、ディナーの後にあるオークションが目玉なのである。このディナーにNOMAを率いるシェフのレネ・レゼピが参加し、しかもオークションにはNOMAのディナーを予約する権利も出るという。
会場はハイアットリージェンシー京都である。会社帰りに超高速で駆けつけ、なんとかスタートには間に合った。ディナーの前にレネ・レゼピによるNOMAのプレゼンテーションが始まった。最初にNOMAの日本上陸に際して、彼らがどれほど周到な準備をし日本の地方でいかに食材を探したかの旅の映像記録が流れる。たしかに日本人である私も知らないようなスパイスやキーウィの原種などが出たものなあ(第189夜)。そして驚くことに、レネ率いるスタッフたちは本当に日本の各地に足を運び、素材を吟味しているのである。これは貴重な映像であり、ちょっとしたドキュメントストーリーで、NOMAファンにはたまらないものであろう。ご本人も登壇し、いかに日本の食材にインスパイアされたかを語ってくれる。
そしていよいよディナーが始まったが、このディナーにはNOMAは一切関与していない。これはハイアットリージェンシーの総料理長によるもので、これはこれでまあそんなに悪くはなかったけれど、NOMAでもNOMAとのコラボレーションでもなく、やっぱりな。そりゃあ、東京のマンダリン以外でも食べられるのなら、意味ないよな。など落胆をひとり心の中で慰めながら、いただいたのである。ま、ホテルのフレンチである。それなりに美味しかったとだけ言っておこう。
食後はいよいよオークションである。新進気鋭の海外フォトグラファーの作品が次々にオークションにかけられる。ハッセルブラッド社のカメラがついてくるなどマニアならたまらないようなおまけまでついている。さすがにオークションの場というのは、もの凄い高揚感があり、興奮のあまり思わずひと声上げそうになるのだが、そこはぐぐっと我慢。そうこうしているうちに、NOMAのオークションが始まった。コペンハーゲンのNOMAディナー予約権利(料理含む)、2名分が2組と4名分が1組。キッチンツアー、NOMAスタッフと一緒にフィールド・トリップ、サイン入りクッキングブックという魅力的なおまけもついている。もちろん、コペンハーゲンまでの旅費と、現地での滞在宿泊費は別途である。
世界でいちばん予約が取れないレストランの予約権利。ううむ、いったいいかほどぐらいまで値がつり上がるのだろう。話のタネとして10万円ぐらいまでなら、競り落とせるかな。と思っていたが、瞬く間に10万超えして、私も「10万!」「15万!」までは声をかけたが、その後はあっさりとあきらめた。2名分2組はそれなりに熱い競り合いとなったが、最後の4名分は2組目の2名分と同じ価格で落札され、4名分を落とした人はずいぶんよい買い物をされたと思う。
祇園の若旦那は、伝説のDJが関西圏ならどこでも出張DJしてくれるという権利を競り落とし、すこぶるご満悦であった。オークションメインのディナー。ま、こういう一夜も、たまになら悪くない。