気仙沼「あさひ鮨」
仙台駅エキナカ・すし通り・3F・No.13。
なんとも明快な住所表示の鮨屋である。
サッとつまんで、チャッと飲んで、スッと勘定した。
猫友、ISIS友である裕美さんが仙台に行ったら、あさひ鮨に行けという。おすすめの鮨なのだそうで、仙台滞在中ずーっとアタマのどこかに「あ・さ・ひ・鮨」というワードが点滅していた。鮨好きだもの、そりゃあそうだ。場所は、仙台駅構内すし通りの中にあるという。帰りの便が夕方なので、そんなにゆっくりはできないし、まだおなかは空いてはいないのだが、おすすめの店に行かずして何としよう。どうせ、仙台駅から空港に行くのだし。
ところが、すし通りは牛タン通りの奥にあり、区画が渾然一体となっている。それに牛タン通りの店は店先で旨そうな匂いを漂わせており、これではせっかくの鮨の口が、牛タンの口になってしまわないかと心配になる。匂いテロって、強烈だもんな。しかし、脳裏に点滅している「あ・さ・ひ・鮨」というワードのおかげで、牛タン店をやり過ごし、目的の店に入ることができた。
まだ、握りを食べるにはちと早い。が、鮨のよさというのは、食べたいものだけ好きなように注文できるそのフレキシビリティにある。まずは、日本酒だ。なんと、一昨日の夜、いわさきで教えてもらった綿屋があるではないか。早速注文する。お兄さんが気前よくなみなみと注いでくれ、あ、そこまででいいですと制止するタイミングを失った。余談であるが、私は升にコップを入れあふれさせるほど注ぐあのスタイルが好きではない。普通のコップよりたくさん入っていますよとのアピールだろうけど、別にそんなものはいらないし、飲みにくいし、口を升に近づける姿勢があまりきれいではないからね。だから、たいていコップが一杯になる直前で止めてもらう。ま、この日はなみなみをありがたくいただいた。刺し身はおすすめネタを盛り合わせにしてもらう。鯛、イカ、鯵、マグロ、アワビ、タコ、子持ち昆布、玉子。これを一切れつまんでは、綿屋できゅっと流しこむ。ああ、至福。
最後に穴子の天ぷらで〆た。握りを何カンかもらうという選択肢もあったのだが、なぜかたまらなく天ぷらが食べたくなったのだ。時間にして30分弱。この後、仙台空港に向かうので、後ろ髪引かれながら勘定してもらった。
裕美さん、今度はちゃんとした時間に来て、ちゃんと握りも食べるので。あ、ほやも次回はチャレンジしてみよう。